Mira&Luna's nursery lab

旅乙女と発明娘の子供部屋

フランス入り シェルブールの港町に到着

フランスを自転車で旅します。f:id:miraluna:20200521165455j:plain:w170
                               現在地
<1日目>

ヨーロッパ本土に上陸。シェルブールの港に着きました。

Luna

☆ <1日目> シェルブールからポールバイユへ
f:id:miraluna:20180524183413p:plain

私ルナと保護者のカタリは成田から飛行機でダブリンへと渡りました。ケルトの人々の生きた土地、アイルランドミュージックとパブ文化と美しい自然、幻想世界のような草原や断崖や山々。そんなアイルランドを自転車で走り、旅をしてきました。
     アイルランドの旅


ロスレアという港から船に乗った私たちは、フランスのチェボルグ(シェルブール)という町に向けて船上でくつろいでいました。
明日になればヨーロッパ本土。フランスに到着します。
しばらくの間旅を続けてきたアイルランドを離れるのは少し寂しいけれど、フランスではいったいどんな出会いがあるのかと考えるとわくわくします。


☆ フランスが見えた
f:id:miraluna:20180524182909j:plain

昨夜はラウンジで夕食をとってから、シャワーを浴びました。売店に香水のテスターがあったから、カタリに秘密でこっそり手首に振りかけちゃった。船内の映画館で「パイレーツ・オブ・カリビアン」を観て、遅い日没を眺めました。
フランスはアイルランドより時差が1時間少ないから、時計を1時間早めます。日本との時差は-7時間。


寝台付きの部屋は予約がいっぱいだったので、私たちのとったチケットは座席のみのものだったの。座り心地は良かったんだけれど、同じ部屋のバイク旅の人たちが床に毛布を敷いて寝始めたので、私たちも毛布を借りて横になったの。寝心地は良かったわ。
でも朝起きてみると……。

カタリの右目のまぶたが大きく腫れている。まるで昔のまんがに出てくる幽霊みたい。
どうやら何かいたようです。ノミかダニの類でしょう。私も腕と背中を刺されました。
厄介な彼らがもし体に付いたままだといけないので、私たちは朝にもシャワーを浴びました。


船はアイルランド時間で10時、フランス時間で11時にシェルブールの港に到着しました。
18時間半の船旅でした。

アイルランド入国の際にイミグレーションで気がかりな出来事があったのだけれど、フランスに入国さえできればその一件はすべて解決です。
     イミグレーションでひっかかったときの様子
     イミグレーションオフィスにコンタクトを取るために奔走

ドキドキしながらパスポートチェックの列に並びます。
制服姿の若いお兄さんにパスポートを渡すと……。
f:id:miraluna:20180524182916j:plain
にこやかにシェンゲン国入りのスタンプを押してくれました。


シェンゲン協定
ヨーロッパの国家間で国境ビザなしに国境を越えることが許可された国々です。アイルランドEUに加盟していますが、シェンゲンの国々には含まれていません。そのためアイルランドからシェンゲンの国々に入る際にはパスポートチェックが行われ、シェンゲン圏内に入る初めの国(今回はここフランス)の入国スタンプをもらう必要があります。日本人の場合、シェンゲンの国々に滞在できるのは90日間です。(もう少し詳しい規定があります。詳細は外務省のHPに示されています。)


無事にシェンゲン国フランスに入国しました! これで3週間の気がかりが解消され、3か月間の自由が手に入ったのです。空も快晴です。



☆ シェルブールの港町
f:id:miraluna:20180524182908j:plain

港を出て町に入ると、アイルランドのロスレア港や船内で出会ったハット帽のお兄さんが「Caen」と書いたボードを持ってヒッチハイクをしていました。長旅の旅人のようだけれど、小さなリュックとスケートボードだけで電子煙草を盛大にふかしています。まるで昨夜観た映画のキャプテン ジャック=スパロウみたい。シェルブールから200kmくらい離れたところにあるCaenという町に家があるんですって。
カタリが彼に話しかけて、しばらくお話をしました。彼も自転車でスイスまで旅をした経験があって、そのときは大変な大荷物だったことや、今回の旅はアイルランドの山を登るのが目的で着の身着のまま気まま旅だということを話してくれました。
これからヒッチハイク「我が家」へと帰るところだそうです。


シェルブールは大きくてきれいな港町でした。
映画の『シェルブールの雨傘』の舞台の町です。

私たちはこれから旅をしていくフランスの土地の神様にあいさつをするため、まず初めに教会へ行きました。

☆ シェルブールの町の教会
f:id:miraluna:20180524182910j:plain

教会でお祈りをしてから大きなマンションの連立する住宅地の公園でお昼ご飯を食べました。
アイルランドではあまり大きな建物や町に出会わなかったので、新鮮です。

☆ 住宅地の公園
f:id:miraluna:20180524182915j:plain

シェルブールの港町を出発してR650を走ります。
辺りはフランスの田舎らしい畑作地帯。上り下りがずっと続く一本道で、右手の浜辺にはキャンプ場がたくさんあるようでした。

☆ 畑の広がるフランスの土地
f:id:miraluna:20180524182911j:plain

☆ きれいな教会
f:id:miraluna:20180524182912j:plain

☆ 変な川
f:id:miraluna:20180524182917j:plain

Barnevilleという町を通ったときにスーパーマーケットがあったので食べ物を買いました。
フランスにはピラフのような、何かの穀物のお弁当のようなもの(「タブーリ」というそうです)がどのスーパーでも売っていて、80cくらいでおなかいっぱい食べられます。
カタリはお酒が安く手に入ることに喜び、私はパンとチョコレートが美味しいことが嬉しかった。

しばらく行くと草原にくねくね曲がった川がいくつもいくつもあるような変な川に差しかかりました。
近くには素敵な草原もあり、私たちはそこで自由なフランスを満喫すべく、テントを張って野宿をすることにしました。

☆ 素敵な草原
f:id:miraluna:20180524182918j:plain

☆ 変な川の川辺にある草原で野宿です
f:id:miraluna:20180524182919j:plain

☆ いくつもの曲がりくねった小さな川の集合体のような川
f:id:miraluna:20180524182921j:plain
川のような草原のような湿原のような。
やっぱり変な川ですね。

☆ 牧草地から川へと小川がそそいでいます
f:id:miraluna:20180524182920j:plain

アイルランドは山々や広大な草原に入り込めばテントを張ることができたけれど、旅路の多くは羊のための牧草地で柵に囲まれている場所が多かったの。柵に囲まれた牧草地が続くと、なかなか野宿するスペースが見つからない。
でもフランスは畑が多いから柵に囲まれていない草地がたくさんあるの。
お昼の休憩もしやすいし、野宿できるスペースも見つけやすい。キャンプ場もたくさんあるしね。
ああ、フランス! ヨーロッパののどかで自由な国。
フランス! この国にいれば、ケセラセラ

☆ のどかなフランスの片田舎
f:id:miraluna:20180524182914j:plain

☆ 今夜の宿は星空の下
f:id:miraluna:20180524182913j:plain

今夜はこの草地が私たちの宿です。
広い空の下草枕
テントを張って、小川の清流で涼んで、ラズベリーを摘んで、草の上で夕飯を食べました。
それだけのことだけれど、旅の途上にあって空と大地の間に座り込んでいると、この世界に生きてただ「いる」というそれだけのことが、とてもとても素敵なことのように感じられます。
私たちは生きて存在しているのです。都会にいようと田舎にいようと、大人だろうと子どもだろうと、楽しい気分のときも辛い気持ちのときも、私たちは生きている限りこの美しい世界に存在しているのです。
そんなことを感じるような気持ちの良いキャンプでした。

セラヴィ💛
明日も晴れるかな?


          ☆明日へつづく

          ☆目次へ