Mira&Luna
新緑浴 森のお散歩
(ルナ)カタリに車で送ってもらって、ミラと森のお散歩に行ってきました。
新緑の森を歩きます。
(ミラ)あっ、あんなところにあずまやがある。なんだかぽつんとしてるね。
(ルナ)急な夕立なんかに遭ってあずまやに逃げ込んだ時って、不思議な安心感があるよね。
(ミラ)「安全地帯」ね。サファリパークの車内みたいな。
(ミラ)猫!
(猫)にゃ~🐈
(ルナ)かわいい。
(ミラ)逃げないね。何かもらえると期待してるのかな?
(ルナ)おいでおいで。
(ルナ)いい天気。気持ちがいいね。
(ミラ)いい匂いがする。
(ルナ)花の匂い?
(ミラ)草と木の匂い。
(ルナ)初夏の匂いね。
(ルナ)誰かが草を刈ってくれたみたいね。
(ミラ)あの木陰がいいんじゃない?
(ルナ)そうね。それではお待ちかねの……。
(ミラ)やたー!
ここで私たちはシートを広げて、家で作ってきたお弁当を食べました。
(ルナ)さあ別れ道よ。どっちへ行こうか。
(ミラ)こういうときは……。
(落ちていた枝を立てて倒すミラ)
(ルナ)そっちは今来た道ね。
(ミラ)もう一回。
(ミラ)ほら、あそこに沼が見える。
(ルナ)本当だ、この間行ったね。
(ミラ)あそこにカミツキガメがいるんだって。テレビでやってた。
(ルナ)え…そうなの?
(ルナ)じきに梅雨に入るでしょうから。
(ミラ)森林浴は今のうちに。ね。
(ルナ)木漏れ日がきれい。
(ミラ)木漏れ日ってなんで木漏れ日っていうの? こぼれ日じゃないの?
(ルナ)木の梢から漏れる日光だから、木漏れ日。
(ミラ)そうなんだ。じゃあ、梢はどうして梢っていうの?
(ルナ)どうしてかなあ? 梢って枝の先のほうでしょ。だから木の末でこずえなのかな?
(ミラ)そうね。私もそう思う。
(ミラ)きれいな青。これはなんていう花?
(ルナ)これはヤグルマギク。ヤグルマソウと呼ばれることもあったけれど、ヤグルマソウはもっと小さな花。
(ミラ)ルナ、こういう青好きでしょ。
(ルナ)さすがミラ、よく知ってるわね。
(ルナ)きっと誰かがいつも手入れをしてくれているのね。
(ミラ)そしてそれを私たちが見る。見てあげるのも大切な役割だと思わない?
(ルナ)そうね。きれいな花は誰かが見てあげなきゃね。
(ルナ)あっ、あじさいが咲いてる。
(ミラ)梅雨に咲く花ね。かたつむり、いないかな?
(ミラ)白いあじさいもある。
(ルナ)雪の玉見たい。
(ルナ)もみの木かな。
(ミラ)色が面白い。
(ルナ)ヒメシャラかサルスベリ?
(ミラ)変な名前! 猿が滑るから? それって面白い!
(ミラ)かもさんかもさんこっちおいで。
(ルナ)向こうへ行っちゃうかも。
(ミラ)あっちにはおいしい食べ物があるのかも。
(ルナ)奥さんや子どもたちが待っているのかも。
(ミラ)そうかもそうかも。
(ルナ)もしあんな小学校があったら素敵じゃない?
(ミラ)森の中を歩いて登校。
(ルナ)きっと毎日が楽しい通学路でしょうね。
(ルナ)気を付けて、蜂がいる。
(ミラ)花の蜜を集めてるんだ。
(ルナ)どこか近くに巣があるのね。
(ミラchen)じゃあ、はちみつがあるんだ!
(ルナ)今どこを歩いているかわかる?
(ミラ)ううん。わかんない。
(ルナ)この道、来るときに通ったのよ。
(ミラ)そうなの!?
(ルナ)もうじき駐車場よ。きっとカタリがもう来てると思う。
(ミラ)また来ようね。
(ルナ)うん。また来よう。