Luna
ポンペイを壊滅させたベスビオ火山で初めに見つかった石。
「ベスブ石」
英名:Vesuvianite
化学式: Ca₁₀Mg₂Al₄(Si₂O₇)₂(SiO₄)₅(OH)₄
色:黄緑色や黄褐色
別名:Idoclase
私の持っているベスブ石はメキシコ産まれのもの。蛍石や柘榴石を多く産出しているCoahuila県産。
ベスブ石はガーネットと一緒にあることが多いようで、性質もかなり似ているようです。ガーネットにはたくさんの種類があります。
・ガーネット(柘榴石)Garnet
・アルマンディン(鉄ばんざくろ石)Almandine
・パイロープ(苦ばんざくろ石)Pyrope
・アンドラダイト(灰鉄ざくろ石)Andradite
・スぺサルチン(満ばんざくろ石)Spessartine
・グロッシュラー(灰ばんざくろ石)Grossular
・ウバロバイト(灰クロムざくろ石)Uvarovite
などなど......
ベスブ石にも亜種があって、銅を含んだものはシプリン(Cyprine)といって青色をしていて、カナダではクロムを含んだ紫紅透明色のものも産出するそうです。
ベスブ石の語源となったベスビオ火山はイタリアの古代都市ポンペイを壊滅させた火山として有名ですよね。
ポンペイに大きな被害を与えた大噴火は西暦79年8月24日に起きたといわれています。翌日、噴火によって発生した火砕流によって、ポンペイの町はあっという間に地中に埋まってしまったそうです。火砕流は100km/h以上もの速度だったそうなので、町の人たちは逃げることができなかったのでしょう。
歴史的な災害であったベスビオ火山の噴火ですが、昨年の発掘調査などから、噴火が起きたのは実は8月ではないのではないかとの見方が出てきました。工事中だった家屋から「10月17日」を意味する記述が発見されたのだそうです。それに秋に収穫される果物も遺跡から発見されていて、どうやら噴火が起きたのは秋以降なのではないかという見方が強くなってきているみたい。
イタリアのニュース記事
もしかしたら今まで事実だと伝えられてきた歴史が、新しい事実に塗り替えられるかもしれません。
真実はそこにいつも横たわっていても、事実は人の見解によって常に変化していくのですね。