だまされても大好き💗 Fool's Gold "ちょこんとパイライト"
Luna&Mira
「黄鉄鉱」 Pyrite
ルナです。今日紹介するのはこの石です。
黄鉄鉱
英名:Pyrite (パイライト)
化学式:FeS₂
鉄(Fe)と硫黄(S)からなる硫化鉱物で、世界中で一般的に産出する石。
六面体や十二面体が多いけれど、ミネラルフェアなどでは立方体のものが人気かな。
英名の"Pyrite"はギリシャ語の"Pyr(火)"が語源で、「火の石」という意味。鉄で打つと火花を散らすことから付けられたそうです。火打石としてよく使われるのは石英や黒曜石などケイ素の仲間が多いのですが、それ以前の古代ヨーロッパなどでは黄鉄鉱も使われた記録があると聞きました。でも火花の温度が低く、着火は難しかったようです。
この黄鉄鉱、見た目が「金」によく似ていますよね。昔から金とよく間違えられたそうです。そこで付いたあだ名が「愚者の金(Fool's Gold)」。きっとこれを金と偽って高値で売る悪徳商法が、ずうっと昔からあったのでしょうね。もし私がだまされたら悲しいし、腹立たしく思うけれど、それでもやっぱりその石が好き。愚か者って言われてもいいの。たとえ本物の金じゃなくたって、こんなにきれいで素敵な形をしているんだもん。大好き💗(なんてね)
そんな金のようにきれいな黄鉄鉱のもう一つの魅力は、スペインで多く産出する母岩の付いた立方体の結晶の姿。(母岩付きの写真がなくてごめんなさい。いつかきっとミネラルフェアで買おうと思っているんだけど、まだ手元にないの)規則性のない形状の岩石から現れる、未来的ともいえる精緻な整然さをもった立方体に輝く石。まるで人工物みたい。いいえ、それ以上ね。『2001年宇宙の旅』に出てくるモノリスみたいに神秘的。有機的な形状の母岩と無機的で整然とした黄鉄鉱のコントラストが、形容しがたい魅力を生み出しています。自然って、面白いなあ。
上の写真のパイライトは私の持っているもので、パイライトの中にちっちゃなパイライトが埋まっているような姿です。赤ちゃんパイライトがちょこんと顔を出していますね。かわいい。名前は"ちょこんとパイライト"です。