Mira&Luna's nursery lab

旅乙女と発明娘の子供部屋

魔王のお城?  聖なる島が見えた。

フランスを自転車で旅します。f:id:miraluna:20200521165510j:plain:w170現在地

<3日目>

海の向こうに魔王のお城!? あれはひょっとして。

Luna

☆ <3日目> ブレンヴィル=シュル=メールからジュネ
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今思えば、この日から小さな偶然が重なって、私たちは導かれていたのかもしれない。もしかしたら昨日の雨さえも。
明日出会うことになる稀少な旅路へ。


朝、風が出ています。
おかげでテントはすっかり乾きました。
今日はのんびりと出発します。だんだんと天気が良くなっていきます。
私たちはクータンスという町には出ずに、海沿いを走りました。大西洋の海。遠くの海上には島がいくつか見えました。

☆ 麦畑 
 きっと昔から変わらないヨーロッパの田舎の風景
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☆ 入り海と川の入り混じる田園を行く
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☆ 落ちた古い石橋
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午前中はフランスの田舎をのんびりと旅しました。
広い畑がどこまでも広がり、遠く尖塔が見えればそこには教会広場を中心とした小さな町がきっとあります。

緑萌える季節です。

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ちょうどお午頃にグランヴィルの町に辿り着きました。
海へと突き出した土地の先端にある町で、大きくてとってもきれいだった。
私たちは焼きたてのカスタードクリームのタルトパイとツナトマトサンドイッチを買ってお昼ご飯にしました。
まだ温かいタルトパイのカスタードは上品な甘さで、とろけるような美味しさでした。

☆ グランヴィルの町
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町を出るときに道で地図を広げていると、マクドナルドのアイスを持った2人の女の子が道を教えてくれました。ママか誰かに電話で確認しながら教えてくれたわ。
お礼をして出発しようとすると、今度は小型トラックに乗ったお兄さんが声を掛けてくれて、トラックを停めて道を教えてくれた。
女の子たちもお兄さんもフランス語だけだったけれど、地図を示しながら親切に教えてくれたわ。
アイルランドで出会ったフランス人のおじいさんは「フランス人は英語を話したがらないし、親切じゃない」と言っていたけれど、私たちの出会ったフランスの人たちはみんな親切でした。
これから出会うことになる人々も含めてね。

☆ 石造りの路地もたくさんある歴史の古そうな町でした。
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☆ グランヴィルの町を出発し、海沿いを南下します。
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あれ!? 何かしら?

遠く、海の向こうに何か見えます。
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まるで魔王か天使の住むお城みたい。
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あれは知っているわ。

あの有名な聖なる島。

あるときは要塞、またあるときは監獄、かつてはケルトの人々が「お墓の山」と信仰した聖地で、今なお巡礼地として世界中の人々を集めている修道院の建つ島。

モン・サン=ミシェル
ね。


まさか海の反対側からその姿を眺められるなんて思っていなかったから、私たちはびっくり。
遠くまで感じられるあの存在感と威風は何かしらね。
世界の遺産と呼ばれるのにふさわしく、威厳に満ちた素晴らしい存在だと思いました。


私たちは右前方にモン・サン=ミシェルの堂々とした姿を眺めながら進みました。
モン・サン=ミシェルはみるみる近づいていったので、明日ゆっくり滞在するために今夜は泊まるところを探すことにしたの。

途中でドラギ―という町にキャンプ場を見つけたのですが通り過ぎてしまいました。次の町Genêts(ジュネ)に辿り着くと観光案内所のサインがあったのでそこへ向かいます。小さな町だけれど、モン・サン=ミシェルの海向かいにあるということで観光に来る人がいるのかもしれない。

☆ ジュネの町
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スーパーマーケットはこの町から 9km離れた Sartillyという町までないそうで、町にはパン屋さんが1軒と、小さな商店が1軒あるそうです。
その2軒は教会の前にあって、さっき見かけました。

☆ ジュネの観光案内所の前からの景色
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ジュネの町からはモン・サン=ミシェルがよく見えます。
キャンプ場は2つあるようで、そのうちのひとつに向かいました。
馬たちが駆けまわる放牧地の先にあります。

☆ 草原をモン・サン=ミシェルに向かって歩いて行く人々がいます。
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キャンプ場ではみんなフランス語でしたが、近所のおじさんたちに熱烈に歓迎されました。
オーナーのおばあさんに顔通ししてもらい、挨拶しました。おばあさんは「マダム」で、カタリは「ムッシュ」で、私は「マドモアゼル」だそうですよ。
「マドモアゼル」ですって (^o^)y


私たちは同じキャンプ場のトレーラーハウスに泊まっていた夫婦、ディジェとシルヴィアにティーパーティに招待されたの。
2人はフェリーで一緒だったジャック=スパロウみたいなお兄さんと同じ「Caen」の町に住んでいて、今は夏のバカンスを過ごしているそうです。
クッキーやジュースをたくさんごちそうになりました。

そこで2人に聞いたのは、このジュネの町から海を渡ってモン・サン=ミシェルに行くことができるという話。

えっ!? 海を越えていくの? しかも歩いて!

専門のガイドと歩くツアーがあるらしくて、ディジェとシルヴィアはそのツアーへの参加を強く勧めていました。

私たちはツアー会社のオフィスを教えてもらい、お土産にクッキーを1箱もらいました。
それから教会へ行って、商店で買い物をするついでにツアー会社に行ってみると、たまたま通りかかった英語の話せる人が招き入れてくれてツアーの詳細が分かりました。

潮の満ち引きによって時間が変わるので、明日なら午後の15:00出発。
全行程13kmの5時間のツアー。
ガイドが話すのはフランス語のみ。
移動手段は徒歩のみ。
というものでした。

少し迷ったけれど私たちは話し合った結果、参加してみようかということになり、キャンプ場のオーナーのおばあさん「マダム」にもう1泊分の代金を支払いました。

☆ ジュネの教会広場 商店とパン屋とツアー会社がある
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☆ 静かな町の教会
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オーナーの家でおしゃべり(お互いの言葉は話せませんが)しているときに、彼らの友人が手作りのタルトパイを持ってやってきました。
私たちは偶然そこに居合わせたので、夕方のティータイムに招かれて手作りタルトパイをごちそうになりました。
マダムは友人を「良いパティシエなのよ」と言っていました。(フランス語だけれど、きっとそう言っていたのだと思うわ。)
マダムのだんなさん(つまりキャンプ場のオーナーね)が作ったと言う自家製のあんずジュースもごちそうになりました。でもそれはジュースではなくて、あんずのお酒だったの。私、お酒飲んじゃった。
カタリはごきげんで、おかわりまでもらっていた。
お友達が焼いたタルトパイ、とっても美味しかったです。ごちそうさまでした。

               ☆明日へつづく

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