Mira&Luna's nursery lab

旅乙女と発明娘の子供部屋

手作りGPSロガー プラスαの1回目         「バッテリー持続時間」

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自作したGPSロガーを使用したときのバッテリーの持続時間と、他のバッテリー例を紹介します。

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これが今回使用したバッテリー。
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・3.7V出力
・2300mA/h (電池の放電容量。1時間に2300mA。230mA使用なら約10時間。)
・充電器とバッテリーが別れているタイプ

GPSロガーを使ったとき、このバッテリーがどれだけ使用可能なのかを検証してみました。
GPSロガーには表示用の液晶を付けたんだけど、位置情報をログしながらこの液晶だけ消すこともできる。なので液晶をONの時とOFFの時の両方を調べたわ。


<検証結果>
〇液晶ON時     約74時間 
〇液晶OFF時     約114時間
       ※数値は複数回検証した結果の平均値です。

液晶を表示するかしないかで、こんなにも差が出るものなのね。
液晶を切っておけば、4日間以上も記録を取り続けられるということが分かったわ。
旅で使うときは一日10時間程度だろうから、10日間くらい充電なしでも使い続けられるわね。

動物研究の関係者や畜産農家の方々、動物たちの行動範囲の調査なんかにどうでしょう。予算のある研究所なんかはもっと小さくて高性能のGPSを付けられるでしょうけど、安く上げたい方や数が必要な方には良いのでは。
あとは山の尾根を無充電で縦走する人とか、へき地の河を手漕ぎボートで旅をする冒険家とか……。
いつでもどこでも充電できる現代では、あまり需要はありそうにないわね……。


今回は「100円」という理由でこのバッテリーを使ったけど、リチウムイオンのバッテリーはすごい速さで開発が進んでいるから、高容量でコンパクトなバッテリーも安価で手に入るようになってきてるわ。
2300mA/hがもし5000mA/hくらいあったら、20日間くらいログが採れるんじゃないかしら。




そこで他のバッテリーについても、少しだけ紹介します。


まずは今回使ったような
「バッテリーと充電器が別れているタイプ」

このタイプは専用の充電器で充電するから、
過充電の心配はない
  けど、使うときはバッテリーだけだから、
過放電には注意
  が必要ね。

1. ハードオフで発見
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・3.8v出力
・1700mA/h
・ジャンク扱いで 108円

2. 組み込まれた充電器とバッテリーを分解
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こちらは旧型(ガラパゴス携帯)用の充電器組み込み型のバッテリー。
端子がUSBではなく、ガラケーの端子なので分解してバッテリーと充電器を取り出して配線した状態。
・3.7v出力
・1050mA/h
リチウムバッテリーは危険物なので、このようなことはあまりお薦めしません。
特に私のようなはんだ付け初心者が配線したものはとても危険だと思います。
例として挙げましたが、できればやめましょう。



次は
「バッテリーのみ」

リチウムイオン電池は過充電や過放電をすると発火や爆発の危険があるものなの。だから使用には注意が必要。
バッテリーだけで使うとなると、
過充電に注意
過放電に注意
ということになるわね。

3. 何かから取った
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・3.7v出力
・770mA/h
何かのジャンク品を分解して取り出したもの。
Bluetooth小型キーボード(手のひらサイズ)のバッテリーとして使っています。
電子部品のお店に行くと電池パックだけで売っていることがよくあるけど、私は専用の充電器がないと怖くて充電できない。
みんな充電はどうしてるんだろう?

4. 電池パックのみ
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・3.7v出力
・1100mA/h
こちらは携帯電話の予備用電池パック。その機種の充電器で充電ができるわ。



最後に一番安全な方法。
「充電器組み込み型バッテリー」
「モバイルバッテリー」と呼ばれることが多く、一般的によく見かける。

これは電池パックに合わせて過放電過充電を回避する回路が組まれているから、安心して使えます(ものによっては組み込まれていないものもあるそうです。粗悪品や特殊環境仕様品には注意)。
充電器を家に忘れて旅に出る、ということもない。難点はバッテリーだけ取り外せないから、重さと大きさがあってかさばるところね。
過充電の心配はない
過放電の心配もない
かさばる

5. ソフトバンクの携帯バッテリー
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・5v出力
・4900mA/h
こちらはスマートフォン用の携帯バッテリー。4900mA/hもあるの。

充電用端子は、(電源)USB → マイクロUSB(バッテリー)。
出力用端子は、(バッテリー)USB → マイクロUSB(スマホorGPSロガー等)。

今まで紹介してきたものと大きく違うのは、出力が「5v」ということ。
パソコンのUSB端子の出力と同じ。
Arduinoマイコンなどの駆動電圧と同じ。
今回作ったGPSロガーは3.7vで動かしたけど、5vで動かしたいもののほうが多いんじゃないかしら。
そんなときにはこのバッテリーが使いやすいわよね。


6. 手に入れやすいスマホ用バッテリーチャージャー
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・5v出力
・2600mA/h
こちらも 5v出力のもの。
よくバッテリーチャージャーと銘打っているスマホ用の携帯バッテリーは普通5v出力だと思う。分解すると、3.7vの電池なんかを昇圧してるんじゃないかな? 
2600mA/hくらいだったら手に入れやすいと思う。
これは近所のディスカウントストアで398円だった。相場は800円くらい?
もしかしたらコンビニでも売ってるかもね。



私は持っていないけど、他にも10000とか20000mA/hくらいの容量のものも最近では手軽に手に入ります。
でも、10000を超えたくらいから大きくて重たくなるから、今回のGPSロガーに対しては実用的じゃないの。
もし車とかバイクに搭載するのなら、8000mA/hくらいでかなり小さいのが出ているからおすすめするわ。牛とか、クジラとかにもね。
8000あれば単純計算で約350時間の連続運転。26000あれば1140時間だから47.5日間。一か月半の連続運転ができることになるわね。実際やってみないとわかんないけど。


今回はバッテリーについて紹介しましたが、リチウムイオンバッテリーは危険物です。くれぐれも取り扱いには注意してくださいね。



バッテリーのサイズやつなぎ方についてはこちら

miraluna.hatenablog.com



GPSロガーのプログラムについてはこちら

miraluna.hatenablog.com


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「高度」を加えた+βの記事はこちらから

miraluna.hatenablog.com