Mira&Luna's nursery lab

旅乙女と発明娘の子供部屋

熱波の荒野はもううんざり!? 辛く厳しい旅路の果てに、絵本のような白い村に辿り着きました。

アンダルシア地方編】ヨーロッパ自転車旅

                       🌈今日の旅路🌞
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アンダルシア地方「3日目
アンダルシア地方らしい、乾いた平原を走って行きます。
セビリアの南の野営地から、切り立った丘の白い村アルコス・デ・ラ・フロンテラへ。

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🌞 遠回り

おはよう。ひばりの元気なさえずり声で目を覚まします。テントの外をのぞくと青い空、緑の豆畑。ここはスペイン。アンダルシア地方の広い広い畑の中です。
昨夜は宿が見つからず、この豆畑の中で野宿をしました。とても静かで、人工の明かりはなく、気持ちよく眠ることができました。さあ、旅の新しい一日の始まりです。


☆ 雪のような綿花畑
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畑の合間にある小さな道を進み、N-Ⅳという幹線道路を目指します。この辺りの道は用水路に阻まれたり農家へと続く行き止まりなども多く、別の町へ向かう移動には向いていません。大きな道に出ればずっと進みやすくなるでしょうから、大きく遠回りをしてN-Ⅳを目指すことにしたんです。


☆ 畑の道
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畑の道は人通りがなく、まるで私たちだけしかいない世界のようでした。ぽかぽか暖かい日差しの中自転車を走らせていると、なんだか夢見心地になってきます。そんなときに夢想するのはだいたい決まって幼い頃の記憶。お昼時で、パンの焼ける甘い匂いがして、とても静かで、気持ちがいい。そんな平和で安心できる感覚をぼんやりと思い出して、懐かしむように夢想に耽ったりします。


☆ アンダルシアの乾坤
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遠回りをして無事にN-Ⅳに乗った私たちは、アンダルシアの空と大地の間をぐんぐん走って行きました。
辺りにはお店などがなかったのでCabezasという町に寄り、小さな商店でやっと水とパンを買うことができました。
この日はとても暑くて、休めるような木陰もなく、どこまでも広がる荒野を進み続けます。


🌞 アンダルシアの荒野

☆ 荒野の中に家が一軒ぽつんと建っていました
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雄大な景色は素晴らしい景観を私たちに見せてくれますが、そこを旅していくのは過酷と言っても言い過ぎではないと思います。だって、本当に大変な道のりだったんだもの。
乾燥した熱い風がじりじりと私たちの元気を奪っていって、どこまでも続いていく丘、丘、丘、が私たちの心を憔悴させていきます。広大な土地を旅するのは大好きだけど、体が大変すぎるとうんざりしちゃう。早く熱いシャワーを浴びたいな。こんな日に野宿だったらやだな。


☆ 暑い熱い荒野の丘
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カタリも私もだんだん気力がなくなって、ふらふらしながら自転車をこいで、町に辿り着くことばかり考えていました。そんなとき、遠く丘の上にお城のようなものが見えてきました。あれは何かしら? 岩の塊? 蜃気楼? もう「こんな荒野ばかりのところにお城なんてあるはずないわ」というような思考になっていたんですね。
でもやっぱりそれはお城と町でした。私たちは丘、丘、丘、の荒野の中で、お城のある町に辿り着いたのです。


☆ 丘の上のお城と町
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エスペラの町
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まるでオアシスのようにきれいな町。丘の上にある小さな町です。可愛らしい。だけどどうやら宿屋さんはなさそうです。それどころか今日は”魔の日曜日”。小さな商店はお休みです。アイスかジュースで休憩できると思ったのにがっかり。水も食べ物も補給できないまま、私たちは丘を下り、再び荒野へと向けて自転車を走らせました。


☆ 暑ーい 広ーい 熱ーい
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ああ、アンダルシア。なんて雄大で広くて暑いのかしら。熱波みたいな風が私たち旅人を苦しませます。木陰でもあれば休めるのにね。どこを見てもほんとに荒野ばかり。それがこの土地の景観の魅力でもあり、人々にロマンを感じさせる理由でもあるのでしょうけれど。それにしても暑い、広い、熱い🌵
そしてあろうことかこんな時に限ってカタリのタイヤが2度もパンクしたんです。辺りの乾いた荒野には水分を失った植物が棘を硬く硬く尖らせて待ち構えているので、道路の上にはあちらこちらに硬い棘が落ちていたりします。そして運悪くその棘を変な角度で踏んでしまうと、たちまちタイヤはパンクします。そして炎天下の中、修理作業を余儀なくされるのです。
私たち、どこかの町まで本当に辿り着けるのでしょうか。もうほんとに暑い、広い、熱い。


🌞 崖の上の白い村

☆ アルコス・デ・ラ・フロンテラ
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カタリがよく言うんです。「歩き続けている限り、辿り着かない山頂はない。」って。本当ね。
私たちはあの暑い広い熱い荒野を走り続けて、とうとう切り立った丘の上にある町アルコス・デ・ラ・フロンテラに辿り着いたのです。やったぁ。
アルコスの町はかなり急な坂道を登らなくてはいけないところにあって、私たちは途中でパン休憩をとらなければならないほどでした。
そしてこの町の地形は変わっていて、やっとの思いで登り切ったと思ったら、中心のお城へ行くにはもう一度坂を下ってから再び登らなくてはなりませんでした......。これはもう、試練ね。
でもね、歩き続けている限り、辿り着かない山頂はないんです。


☆ 切り立った丘の上
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とうとう。
とうとう辿り着きました。
アルコスの丘の上の中心地。遥か向こうに見える山の合間を抜けて、ここまでやって来たのね。長かったなぁ。
今日はもう走れません。これ以上は動けない。熱いシャワーを浴びて、冷たいジュースを飲んで、ふかふかのベッドで眠りたい🎀
そんな私の願いが神様に届いたのか......






☆ 宿屋
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宿に泊まれることになりました。

やっf:id:miraluna:20191015184058j:plain:w100
丘の頂上にあるお城が閉まっていたので、辺りをうろうろ彷徨っていたとき、狭い路地の角にあるバーの店先で声をかけられました。声の主はカフェバーの店主さんみたいで、お店の2階が宿になっているから泊まっていかないか、というお誘いでした。そこへ地元の奥様がやってきて、スペイン語でなにやらたくさんおしゃべりをし始めたので私たちが通り過ぎようとしたところ、再び店主さんに引き留められました。店主さんはほとんどスペイン語だけだったので通じ合うのに時間がかかりましたが、最後には泊まれることになりました。バス付きのツインルームで30€。今日の辛さが報われました。つい心の中で手を組み合わせて、この幸運に感謝をせずにはいられませんでした。


        ☆ 1階がレストランバー、2階が宿屋の「タバーン」
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白い家々が集まる丘のてっぺんの歴史地区。自動車が発明されるよりずっと昔からある町並みだから、細くて入り組んだ路地がたくさんあって迷路みたい。上の写真の白と黄色のレストランが、私たちの宿泊した宿です。荷物を部屋に置いて、さっそくバーで休憩しました。私はジュース、カタリはビール。まるで生き返るような思いだったのを覚えています。あのジュース、おいしかったなぁ。


☆ 白い村
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レストランバーには自転車を停めておくスペースがなくて、少し離れた坂の途中にある家のガレージを借りました。ほんの50mくらいの距離だけど、自転車が離れたところにあると少し淋しい気持ち。でもガレージには屋根もあるし、扉には鍵もかけてもらったから安心です。この辺りの地区は広くはないから、歩いて散策するのがちょうどいいのかも。


☆ お城の裏のカフェでは人々が寛ぐ
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この伝統的な白い地区は、この辺りの地域の観光地でもあるみたい。旅行者と思われる人々がカフェやレストランで飲み物を片手に寛ぎ、お城の周りにはカメラを持って散歩をする人々が小さなお土産屋さんをのぞいたりしています。日中の激しかった旅路から一変。穏やかな時が流れています。私たちはまだ明るい夕方、夕涼みの散歩へ出かけました。


☆ 崖の上の白い村
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お城のすぐ裏手は切り立った崖になっていて、遠くまでアンダルシア地方を眺めることができます。町の近くには荒野ではなく畑が広がっています。川が流れて豊かな大地。まるで天空のオアシスみたいね。近くの町に住んでいたなら、車で2時間かけてでも崖の上のカフェにお茶を飲みに来たくなるでしょうね。天気の良い日曜日なんかには。


       ☆ 狭い路地
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白い村には細い路地があちらこちらにあって、それがみんな不規則な延び方をしているから村そのものが大きな迷路みたい。白い壁と、異国のレストランと、飾られた植物たちが、多文化を併せもつエキゾチックで不思議な空間を創り出しています。


☆ 不規則な路地には坂道も多い
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絵本の中の町に迷い込んだみたいじゃない?
人のようで人でない不思議な登場人物たちと出会ってしまいそう。
猫人や鳥人間と出会って、仲良くなってみたいな。


☆ 坂の向こうは青い空         ☆ 異国情緒
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☆ 絵本の中の町の一角に、私たちの宿はあります。
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白くてきれいで不思議な感じのする町から私たちの部屋へと帰ってきました。でもこの部屋も不思議な白い町の中心にあります。もしこれが絵本の中のできごとならば、私たちも絵本の中の一部として、物語の登場人物になっているのでしょうね。町を訪れた旅人として。


今日は本当に辛くて大変な行程だったけど、一日の旅の終わりには、崖の上の白い村に辿り着けました。そして美味しい料理と、プライベートなバスタブ付の熱いシャワーと、ふかふかのベッドに恵まれて、幸せです。ああ、旅の一日らしい、旅の一日だったな。明日はどんな旅の一日になるのでしょう。
おやすみなさい🌙



🌈 明日へつづく
miraluna.hatenablog.com

🌞 昨日の日記
miraluna.hatenablog.com

お家で電子工作。ミニ四駆を自作ラジコン化。ESP32でWi-Fiコントロール。「実装(∂。∂🎀/」

f:id:miraluna:20180127173159j:plain:w150 Mira

ミニ四駆🚗にESP-WROOM-32Dを組み込んで、Wi-Fiコントロールラジコンに改造しよう計画🥕
          ~ミラの苦難の道のり

その9】「ついに実装ミニ四駆スマホで走らせよう🍎」


    ここまでの道のり
     ・ESP-WROOM-32DをスマホからWi-FiでLチカ
     ・ミニ四駆パーツの入手
     ・トランジスタでモーター制御【失敗】
     ・リレーを使ってモーターの正転と逆転を制御するしくみ作り
     ・リレーを安定してスイッチさせる。
     ・リレーによるモーター制御装置を実装する☆第1弾【失敗】
     ・逆起電流って何よ!?
     ・リレーによるモーター制御装置☆第2弾
     ・☆第2弾実装🍊【失敗】
     ・モータードライバ 「BD6211F-E2」を使う。【失敗】
     ・モータードライバ「TA8428K」を使う。
     ・エラーの原因を発見!
     ・バイパスコンデンサをつなぐ。
     ・マンモスダンプを組み立てる。
     ・5v出力装置を作る。 (今ここ)


🐘 ワイルドミニ四駆「マンモスダンプ」
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前回の記事でワイルドミニ四駆シリーズの「ワイルドダンプ」を組み立てました。見るからにパワフル。この子ならきっと重量オーバーで動かないということはないでしょう。
このダンプどんにWi-Fi接続可能なマイコンボード[ESP-WROOM-32D]を積んで、ラジオコントロールできるように改造したいの。

🍓 ESP-WROOM-32D
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🌞 動作検証します
ブレッドボードを使ってESP32を仮実装して実験。
ここでいいことを思いついたの。動作用電源は電池を4本使っていたけど、今回使っているモータードライバ[TA8428K]は動作環境が 7v~。ということは 9v入れてもちょうどいいわよね。だから動作用電源にも 9v電池を使ってみることにしたの。そしてごちゃごちゃした配線のまま全部のパーツを荷台に乗せて実験。
すると......。
走った走った🌈f:id:miraluna:20191015184112j:plain:w100 実験成功🍅


🌞 よし。実装します
電池ボックスを外して、モーターに直接はんだで配線。9v電池を設置します。
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ボディを取り付けて導線を引き出します。荷台にはちょうどいいところに穴が空いているので(本来はシールでふさぐ)、そこから荷台の上まで引き出して配線します。
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[9v→5v変換パーツ(自作)]を介して 9v電池をESP32につなげば配線完了。
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さあ、スマホをアクセスポイントにして(スマホをアクセスポイントにしてWi-Fiにつなぐ方法の記事)Wi-Fiに接続🐓

接続画面(自作)
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マンモスダンプ発進 🚛  Go~

・・・

ん?

マンモスダンプ発進 🚚  GoGo~~

あれ?

ちょっと動いてすぐ止まる。いつもの症状......。
実装前はうまく動作してたのに~。
f:id:miraluna:20200916184356j:plain:w200なんでぇ~.p_q.💦

ブレッドボードではうまく動作するけど実装するとエラーがでちゃう病にかかってるのかしら。トランジスタのときも、リレーのときも、モータードライバ[BD6211F-E2]のときも、なんだかいつも実装すると失敗する(トランジスタのときは実験段階で失敗してますが...)。やっぱりブレッドボードではうまく動作するけど実装するとエラーがでちゃう病にかかってるんだわ.p_q.え~ん。

でもめげない。f:id:miraluna:20200701173353j:plain:w100

もう一度分解して、他の方法で組み直そう。
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思いつきで動作電源を 9v電池に変えてうまくいったけど、今までは単三電池4本だった。もう一度単三4本に戻して組み直してみよう。


ナーサリーラボ 実験中......
そして努力の甲斐があり、実験は成功。f:id:miraluna:20200516143652j:plain:w100
電圧は6v(モータードライバは7v動作だけどちゃんと動いてる。)。
電流は15.8mA。今回はちゃんと計った(えらい、私(∂, ∂🎀y)。
いざ、実装しましょう。どきどき。

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                        Mira & Luna's nursery lab


🌞 もいっかい、実装します。

今度こそ、今度こそこの苦難の道のりを乗り越えてゴールに辿り着くんだっ。
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🚛 凛々しい立姿のマンモスダンプ
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そしてこの後、ミニ四駆Wi-Fiラジコン化計画がどうなったかというと......。

次回、マンモスダンプは走るのか? ミニ四駆Wi-Fiラジコン化計画とf:id:miraluna:20210117102534j:plain:right:w120
   ミラchenの運命やいかに!?


   乞う、ご期待🍓



    ここまでの道のり
     ・ESP-WROOM-32DをスマホからWi-FiでLチカ
     ・ミニ四駆パーツの入手
     ・トランジスタでモーター制御【失敗】
     ・リレーでモーターの正転逆転を制御するしくみ作り
     ・リレーを安定してスイッチさせる。
     ・リレーによるモーター制御装置を実装する☆第1弾【失敗】
     ・逆起電流って何よ!?
     ・リレーによるモーター制御装置☆第2弾
     ・☆第2弾実装🍊【失敗】
     ・モータードライバ 「BD6211F-E2」を使う。【失敗】
     ・モータードライバ「TA8428K」を使う。
     ・エラーの原因を発見!
     ・バイパスコンデンサをつなぐ。
     ・マンモスダンプを組み立てる。
     ・5v出力装置を作る。
     ・最終チェック
     ・実装~苦難の道のりは続く【失敗】
     ・実装~諦めないっ (今ここ)



<お買い物コーナー>
🦖 この前発見してびっくりしたキット。
  私の「ミニ四駆Wi-Fiラジコン化計画」を左右に曲がれるようにパワーアップさせたような改造キット。これがあれば"苦難の道のり"を一足飛びね。
   本も→
🐢 ↑ このキット(左端)には "書き込み装置(左から2番目)" と "ワイルドミニ四駆本体" が別に必要になるみたい。

🐬 ↓ なんと、それ全部がセットになったキットもあった。アマゾン恐るべしね。
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山上のアラセナの町からセビリアの先へ。川を渡してもらって野宿をしました。

アンダルシア地方編ヨーロッパ自転車旅

                  🌈今日の旅路🌞
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アンダルシア地方「2日目
山と森の土地から砂漠と海の土地へと下ります。
山上のお城と洞窟の町アラセナから、アンダルシア州都の港湾都市セビリア(セビーリャ)の先まで。

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🌼 昨夜はお祭りでした

昨日の夜のお話をしますね。
陽が沈んで、私たちは宿の部屋で日記を書いたりしながらくつろいでいました。すると町のどこかで号砲をどんどんと鳴らす音が聞こえてきます。何かしらねと話していたら、町がざわざわと賑わい始めました。私たちの泊まっていた宿屋さんは町の中心にあり、部屋の窓はメイン通りから一本入った道に面していたので、人々が部屋のすぐ横をぞろぞろと歩いているのが分かります。私たちは好奇心に駆られて、宿のすぐそばにある広場へと出てみました。夜風が言葉にできないくらい気持ちのよい夜でした。

宿の側の広場とその周囲にあるカフェは人々で賑わっていました。なんだかみんな何かを待っているようです。伝統的な正装をしている子どもたちや若者たちもたくさんいます。日本の夏祭りの浴衣のような感じでしょうか。


☆ 広場に集う人々
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しばらく私たちも待っていると、やがて石畳の上をカッポカッポと音を立てて騎兵隊がやって来ました。夜警団です。かっこいいなあ。その後に現代版夜警団のパトカーが巡回をしました。
いつもだったらもう寝ている時間ですが、何が始まるんだろうと私もカタリもわくわくして、町のみんなが待っているものを一緒に待ちました。
そしてちょうど夜の10:30、お祭りのパレードがやってきました。


☆ パレードの始まり
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初めにやって来たのは正装をして馬に乗った人々です。蹄が石畳をたたく小気味よい音が、夜の涼やかな空気に響きます。パレードの始まりに町の人々の期待や熱気が高まるのを感じます。
騎馬の人々が通り過ぎた後は、馬や牛や車やトラクターといった様々な動物や乗り物に牽かれたワゴン(荷馬車)に人々がたくさん乗り込んで、歌ったり笑ったりしながら通りを進んでいきます。日本の山車みたい。人々は伝統的な衣装を身に着けていることが多かったですが、後半はジプシー風な服装とワゴンが多くなりました。
何かのお祭りです。私たちは旅の途中で、その土地に根ざす伝統的な文化にこうして今出会っているのです。そう思うと、胸が湧きます。町の中心の丘の上にあるお城は、ライトアップされていました。


☆ トラックやワゴンや荷馬車に人々が乗り合わせる
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🌹お祭りの様子【動画】🌹

www.youtube.com




🌼 森を抜けて山を下ります

☆ アラセナの宿(1階の左が泊まった部屋の窓)
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朝、出発の支度をして荷物を自転車に積み込みます。宿の一家はまだ眠っているようだったので、「ありがとう。さようなら」と奥に声をかけて、鍵を残して出発します。代金を昨日のうちに払っておいて良かった。


☆ 山上のアラセナ
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アラセナの町は山の上にあるので、朝は冷え込みます。日中は暑くなるので私たちは軽装です。そんな私たちを見て犬の散歩をしていた女性が大きめのジェスチャーで「Frío(寒いよ)」と言い、カタリも大げさなジェスチャーで「Non Frío」と強がっていました。


☆ 森を抜ける
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今日は一日下り道で、追い風でした。気温は昨日より10℃も下がったそうです。朝の涼やかな森を、風を切って進みます。とっても清々しい時間。


☆ コルクの森
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この辺りの低山はコルクの森が広がっています。少し高台に出ると辺りがすっかり開けて遠くまで見渡すことができる。今日はアンダルシア州の州都である港湾都市セビリアを目指します。でも少し遠いので、辿り着けるかは分からない。もし今日辿り着けなければ、明日また続きの旅路を進めばいい。そんな旅です。


☆ 乾いた土地
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旅に出たいと思う理由は人それぞれ。それは挑戦かもしれない。快楽かもしれない。逃避かもしれない。破壊かもしれないし、創造かもしれない。そのどれをも一緒くたにしたものかもしれない。理由はどうあれ、旅に出たいということは、ここではないどこかへ行きたいということに違いありません。旅の理由も、旅での出来事も、明るいものばかりとは限らない。それでも大きな行動力を必要とする道を選ぶのだから、そこには行動を起こさせるだけの想いがあるはず。私もまた、きっと同行者のカタリもまた、そう。


セビリア(セビリヤ)を目指して
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曇り空ということもあって、なんだか広漠として物憂げな景色。
私今、世界のどこにいるんだっけ?
ここで何をしているんだっけ?
夢と現の境がぼやけるような夢っぽい感じ。旅をしていないときでも、ありません? そんな不思議な気持ちになること。


☆ 肉団子を作る蜂
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午前中は自転車をずっと走らせました。道の脇に広い休憩所があったので、お昼ご飯を食べることにしました。私たちのお昼ご飯はどんな状況でもすぐに食べられるような、簡単なものです。たいていはパンとチーズ。でもスペインではチーズよりも小分けのウィンナーのほうが安くておいしいので、パンとウィンナーをよく食べます。
石のテーブルと椅子があったので、そこに腰を掛けて食事をしていると蜂がやってきました。それほど大きくはなかったけどぶんぶん飛び回ってちょっと怖い。そこでカタリはウィンナーの端っこをちょっと千切ってテーブルの上に置きました。すると蜂たちはすぐに飛びついて、夢中で肉団子を作り始めます。手を近づけても全然気が付きません。もう肉に夢中。そしてうまく肉団子を作ると、それを抱えて遠くへ飛んで行ってしまいました。蜂にも私たちにも利になる、そんな撃退方法もあるのね。


🌼 美しい港湾都市セビリア

セビリアに到着
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今日中に到着できるかどうか、と思っていたセビリアは、下り坂と追い風に助けられて午後の2時半に辿り着くことができました。速かったぁ。
でもセビリアの町に入るのは簡単ではなかったんです。
セビリアの町はぐるっと周りをモーターウェイに囲まれていて、出入り口はどこもモーターウェイモーターウェイに自転車は入れません。どうやって入ったのか今でもよくわからないけど、無理に押し入った感じで町の中へと入ったのを覚えています。


☆ 異国情緒ある港湾都市
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セビリアはその立地からイスラムの町になったり、アフリカの影響を受けたりと、多様な変遷をたどってきた町です。海からは離れているので海に面した港町ではないですが、川を利用して船が行き来できる港湾都市です。特に大航海時代に新大陸と貿易を行い、大きく繫栄しました。そんな歴史を経てきたので多文化が混ざり合い、どの国の文化から見てもエキゾチックな香りがするんですね。


☆ 美しい港湾都市
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とってもきれいで、とっても素敵な建物がたくさんある魅力的な町なので、私たちは宿を探すことにしました。まずは町のインフォメーションオフィスを目指します。セビリアは風光明媚な町で、観光地としても人々を引き付けているようです。そんな町ではインフォメーションオフィスを見つけやすいの。
オフィスはいくつかあるらしくて、中心部のオフィスへ行きました。セビリアは巡礼の旅の出発地としても選ばれることの多い町だと旅人仲間たちから聞いていたので、きっとアルベルゲ(巡礼者のための宿)があるでしょうと思い、尋ねました。オフィスのお姉さんに調べてもらうと、アルベルゲはどこも満室。残念。町から出る方法を訊いてみたところ、「私には分からないから徒歩の旅人が集まるアルベルゲで訊くといいわ」ということでした。


☆ 町の地図
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近くに他のインフォメーションがオフィスあったので、そこへも行ってみました。オフィスの女性が教えてくれたのはいくつかのアルベルゲの位置と、今夜の宿は一番安くても1人46€以上はする、ということでした。
さっそく向かった一番近くのアルベルゲは石畳の入り組んだ旧市街にあり、中に入ってみるとアルベルゲというよりバックパッカーズのような雰囲気。その宿も満室。受付の20歳くらいのお姉さんに町の出方を訊いてもやっぱりわからないそうです。「車か電車でないと......。」って、町の誰も自転車で町から出る方法を知らないなんて、変な町。
2つ目のインフォメーションセンターの女性はとても気の良い方で、親身に町からの脱出方法を考えてくれたの。その女性は言ったわ「モーターウェイを気を付けて通るしかないわね」って。ほんと、可笑しな町。

そんなわけで私たちはほんのちょっぴりモーターウェイに乗って、無理やりセビリアの町から脱出したのでした🌞


🌼 久しぶりの野宿

グアダルキビル川
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セビリアの町を何とか脱出できた私たちは、郊外を抜けて南へと向かいました。そして川の西側にあるコリア・デル・リオという町に到着しました。
辺りはまだ明るいですが、日はだいぶ傾いていて泊まるところを決めなくてはいけません。旅をしていると、宿がないまま日が傾いてくる時間帯が一番心細くなります。宿を探しながら町を周っていると、川沿いに「渡し」が見えました。私たちは川を渡してくれる小さなフェリーや渡し船のことを総称して「渡し」と呼んでいます。ここでの渡しは「いかだフェリー」とでも呼ぶような、喫水の浅い、それでいて車を乗せられる形の渡しでした。


☆ いかだフェリータイプの渡し
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宿を見つけることができないでいる私たちは、その渡し船に乗って川の東側へ向かうことにしました。他の自動車と一緒に自転車ごと乗り込み、船長のおじさんに渡し賃を払います。渡しはすぐに出発して、10分くらいで対岸へ到着。自転車を押して向こう岸へ上陸します。

川の西側にはカフェや家々があったけれど、東側には畑ばかりが広がっています。日も暮れかけていて、私たちは今夜野宿をすることに決めました。


☆ 今夜の野営地は豆畑
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コリア・デル・リオの町は川の西側だけにある町だったみたい。東側はどこまで行っても広い畑。ここは野宿に慣れたカタリの勘に従って、寝られそうな土地を探します。
私たちは畑を少し奥へと入り、豆類の畑の隅っこに空地を見つけ、そこを今夜の野営地に決めました。こういった空地は農家の車とかを停めるスペースに使われることが多く、早朝暗いときに農家の人がやってきてテントを踏みつぶしたりしないかちょっと心配になります。空地の草の様子から、頻繫に車が入る様子もないし、犬の散歩にも使われている感じもなく、雨が降っても水没するような場所じゃなさそう。遠くから丸見えだけど、人の往来はほとんどなく、暗くなってしまえば見えないから大丈夫だよね。


☆ テントの中から見る夕陽
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夕方、一台のバイクが通りかかってじっとこちらを見ているようだったの。バイクのいる道は200mは離れていたからずうっと遠くだったけど、夜に様子を見に来たらどうしようと、ちょっと不安でした。でも結局誰も来たりせず、朝までしんと静かな夜でした。そして朝には鳥たちの声で目を覚ましたの。心地良く眠ることができました。

これで今日の旅の一日はおしまい。
朝が来たら、また新しい旅の一日の始まりです。



🌈明日へつづく
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