Mira&Luna's nursery lab

旅乙女と発明娘の子供部屋

モーターの正転と逆転をコントロールする回路をトランジスタで組みます。そしたら熱暴走しちゃった。

f:id:miraluna:20191015184112j:plain:w100 Mira

トランジスタをリレーに使ってモーターの正転と逆転を制御してみたらトランジスタ熱暴走してさあ大変! だったんです。



◆ モーターの正転と反転をコントロールしたい!
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最近ずっと考えていたの。
モータードライバを使わずにシンプルにモーターを正転・逆転させるつなぎ方はないかなって。車の窓から電線を見上げているときも、お風呂で髪を洗っているときも、ご飯を一口20回よくかんで食べているときも、ずっと考えていたの。
8pinマイクロコンピュータの瞳子(ATtiny13)(←リンク)でコントロールできたらいいなって思っていたんだけど、回路が思いつかない。


初めに考えていたのはこれ。
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でもこれだと……。

f:id:miraluna:20191020135553j:plain:w280 とか f:id:miraluna:20191020135557j:plain:w280

青い矢印に電流を流したくてもオレンジの矢印のほうへ流れちゃってだめじゃない?
逆流防止のダイオードも意味がない。
ポータブルヘッドフォンアンプを作ったとき(←リンク)みたいに+とーの正負電源に分割したら正転逆転できるかな。ああ、だめだ。たぶんGNDへの配線が同じになっちゃう。モーターの片側に2本の線がつながっていたら、一つのスイッチじゃどうにもできないんじゃないかな」
問題なのはモーターへの入力を切り替えても、GNDへの配線が入力する線と直結しちゃっていること


そこで閃いたの。
GND側にもスイッチをつなげて、2つのスイッチを同時に制御したらいいんじゃない

2つのスイッチを同時に切り替えるのは6接点トグルスイッチが扱いやすそう。
                     
でも実は今回、物理的なスイッチではなくて、無線でも切り替えができるようにデジタルなスイッチを目論んでるの。そこでスイッチの切り替えにはATtiny13なんかのマイコンを使って、スイッチにはトランジスタを使ってみることにした。

配線図はこう。

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トランジスタに電気を流すとその部分の回路が通電する(Bに電気を流すとE-C間が通電する)から、トランジスタをデジタル信号で切り替えられるリレースイッチと考えて……。

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スイッチ①をONにすると赤で囲んだ回路だけが接続される。

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スイッチ②をONにすると青で囲んだ回路だけが接続される。

これでモーターを正転・逆転させることができるはずよ。

さっそく実際に回路を組んでみました。

◆ トランジスタの配置
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NPN型トランジスタ2つと、PNP型トランジスタ2つを使って4つのスイッチ回路を作ります。紫とオレンジの線がモーターにつながってる。
トランジスタの3本の足はこういう配置。
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これを配線図のようにつなぎます。

◆ スイッチ部
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これは瞳chen(ATtiny13)にコントロールさせるスイッチ部分。今はまだ実験段階だから、私が指で押してスイッチさせる。
赤いタクトスイッチを押すと、赤で囲んだ2つのトランジスタのベース(B)に電気が流れて、スイッチ①の回路がつながる。
青いタクトスイッチを押すと、青で囲んだ2つのトランジスタのベース(B)に電気が流れて、スイッチ②の回路がつながる。
つまりモーターを正転させる回路と、逆転させる回路をつなげるスイッチというわけ。

◆ 全体図
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テトリスファミコンカセットは私が作った3000mAhのモバイルバッテリーガジェット。3.7v出力。電源はこれ1つで、モーターの回転もトランジスタのベースに流す電流もここからとります。
miraluna.hatenablog.com


f:id:miraluna:20191020135654j:plain:w200 実際にスイッチを押してみると……。

大成功 (∂_<🎀y

赤いスイッチを押すとモーターが回って、青いスイッチを押すとモーターは逆向きに回った。実験は成功ね。


と、思ったら……。
なんだか焦げ臭い......Σ(℃゚!

何だろう。急いでテトリスのケーブルを抜いて電源を落とした。
そして何の気もなしにトランジスタに触れると、
あつっ!」
とっても熱かったの。     怖かった。


調べてみるとトランジスタ熱暴走を起こしていたようです。
今回使ったバイポーラトランジスタ(PNP型・NPN型のトランジスタ)は温度が上昇すると電流をたくさん流す特性をもっているの。電流が多く流れるとさらに温度が上昇して、温度が上昇するからさらに電流が流れる。こうしたループがどんどん温度を高くしてしまい、熱暴走という状態になるの。
熱暴走を防ぐためにはトランジスタ同士を熱伝導の良い銅やアルミなどで巻いたり、ダイオードをくっつけたりして熱結合という対策をとるそうです。それとスイッチングにはバイポーラトランジスタよりもFET(電界効果トランジスタ)というトランジスタを使うのがいいみたい。MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)というのがよく使われるそうです。
私みたいな素人が電子工作をすると、ときどきこんな危険な目にも遭います。火が出たりしたら怖いので、また他の方法を考えようかな。トランジスタじゃなくて、普通のリレースイッチにしたほうがいいのかな。


/* 追記:) 2019年10月22日の私へ。
熱暴走が起きたのはたぶん電流が大きすぎたせいよ。DCモータはたくさんの電流が必要だから。定格150mAのトランジスタでは受け止めきれなかったのね、きっと。
f:id:miraluna:20200223191041j:plain:w502021年1月5日のミラより。 ここまで追記;) */



f:id:miraluna:20191015184121j:plain:w100熱暴走は怖かったけど、頭の中で考えた「モーターの正転・逆転をコントロールする回路」が実際にうまく動作したので、今回は満足です。


さらに追記:)
こんなの見つけちゃったんだけど Σ(>。<🎀
   セット→ 
これを2個使えば「正転・逆転回路」ができるんじゃない?