Mira&Luna's nursery lab

旅乙女と発明娘の子供部屋

「空の平原」カンポ・デル・シエロ鉄隕石。ようこそ、地球へ。

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地球の外の石「隕石
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鉄隕石(Iron Meteorite)
主な組成成分:Fe鉄、Niニッケル
アルゼンチンのチャコ州で1576年に発見された隕石の欠片。
「カンポ・デル・シエロ隕石」と呼ばれています。スペイン語の「Cielo」は「空」、「Campo」は「土地」とか「草原」とか「平原」を意味するので、「空の平原」といった名前ね。
鉄隕石はほとんどが鉄なんだけれど、ニッケルの含有量によって「ヘキサへドライト(hexahedrite)」「オクタヘドライト(octahedrite)」「アタキサイト(ataxite)」に種類が分けられます。この鉄隕石はオクタヘドライト。

地球に落ちてきた「空の平原」は落下時に砕けていくつものクレーターを残してばらばらになりました。大きなものでは37000kgのものが1969年に発見され、今まで発見されたものを合わせると100tを超えるそうです。きっととても大きな隕石だったのでしょうね。直径は4mと考えられているそうです。(Wikipediaより)


地球の外の世界はとてもとても広くて、うんとたくさんの星や石が存在しています。それでもこうして地球上でそれら地球外の物質を手にできるのは稀なことです。この鉄隕石も大きな天体の核となる部分が地球に降り注ぎ、その中でも成層圏で燃え尽きることなく残った稀少な一部なのでしょう。


この隕石はどこから来たのでしょう?
遠い遠いところから来たのでしょうか? 少し宇宙に想いを馳せてみましょう。

もうすぐ七夕。七夕の天の川は私たちの住んでいる銀河系を内側から見たもので、銀河系の直径は約10万光年。1光年は光が1年間かけて進む距離で、光は1秒に約30万km(地球を7周り半)進む。だから銀河系だけとってみても、端から端まで光の速度で10万年の時間がかかる距離があるのね。何百億光年先の星も確認できているというんだから、宇宙の規模ってほんとに大きい。
これだけ大きいと「光年」という尺度が使われるわけだけど、光が届くのに何年もかかるということってなんだか不思議。8.6光年離れているあの明るいシリウスの光は8.6年前のものだし、北極星の光は430年前、安土桃山時代の光。アンドロメダ銀河なんてまだ人類が猿人と原人の過渡期だった250万年も前の光が見えているのね。
つまり今私たちが見ている星たちは、1年前の姿だったり、7日前の姿だったり、100万年前の姿だったり、様々な時代の姿を同時に見ていることになる。太陽の姿ですら、8分くらい前の姿なんだもの。

でもそんな遠い遠いところからやって来た鉄隕石は、今私の手の中にあって、現在の姿を見せている。ようこそ、地球へ。歓迎いたします。