Mira
ミラです。
またレトロなファミコンカセットを筐体にして、便利なガジェットを自作しました。
今回は3.7v電源としても使える充電式バッテリーチャージャー。
今までにファミコンカセット筐体で作ったガジェットはこれ。
🎀 ヘッドフォンをボリューム付きで高音質に。ポタアンこと
「ポータブルヘッドフォンアンプ」
miraluna.hatenablog.com
🎀 ジャックを挿すだけ。どんなオーディオ機器も無線で音楽をならせちゃう
「Bluetoothオーディオレシーバ―」
miraluna.hatenablog.com
それでは今回のバッテリーチャージャーを紹介していきます。
🐸 用意するもの
(∂_∂🎀/ 小型のバッテリーチャージャー
これはファミコンカセットの中に入れるものだから、ある程度小さい必要がある。容量はどのくらいでも構わないけど、1000mA/hくらいのものなら小さいのを探しやすいかも。
私はジャンク屋さんで3000mA/hの小さめのを見つけたからこれを使ってみました。これがぴったりだったの。
(∂_∂🎀/ ファミコンカセット
『テトリス』というゲーム。有名ね。
このゲームでロシア民謡を知った人もたくさんいたんだって。
筐体はこれにすることに決定。 凸 凹
1.リチウムイオンバッテリーを分解したけど、できれば分解しないで。
※ リチウムイオンバッテリーは危険物です。発火や爆発の可能性があります。
だから分解はおすすめしません。私は分解せずに周りをちょっと削って収めるつもりだったの。でも思ったより削るの大変そうで、中を開けてみたらちょうどいい大きさだったから中身だけ使うことにしたの。慎重にね。
◆ リチウムイオンバッテリー本体
中身を取り出しました。銀色のパックがリチウムポリマー本体。
上についている基板部分は、充電と出力のときに危険がないように電圧や温度を感知してコントロールするもの。「危険」というのは、リチウムイオン電池は過充電や過放電をすると燃えたり爆発したりするの。それを防ぐための保護回路と、正しく充電を行う充電用回路が組まれているというわけ。この保護回路を介さないで直接充電や放電をするのはとっても危険。私は保護回路の助けを借りなきゃ怖くていじったりできない......。基板には他にも入力端子のマイクロUSBと出力用のUSB端子が取り付けられていますね。
2.『テトリス』を分解します。
ファミコンカセットには4本の爪がついていて、マイナスドライバを使って開けることができます。
前回の「Bluetoothオーディオレシーバ」の紹介のときに「開け方はそのうち紹介します」なんて書いてたけど、いまだに紹介してなかったわね。すっかり忘れてた。
いつかそのうち紹介します /(^υ^) 🍎「いつかそのうち」の記事🍎
開けたら中にROM基盤が入っているので取り出しましょう。取り出したものでもゲームはできるのよ。
そしたらリチウムイオンバッテリーを入れたときにぶつかる出っ張った部分をニッパなどでカットしましょう。
入れてみると......。
すっぽり!
Bluetoothオーディオレシーバのときもだったけど、ファミコンカセット筐体ってなんでこんなに電子工作と相性がいいのかしら。あつらえたかのようにミラクルフィットしてます。
それでも少しカットの必要なところがあります。
青丸・・・充電用マイクロUSB端子を出す。
緑丸・・・出力用USB端子を出す。
黄丸・・・カセット蓋側の爪のためのスペース。
青と緑は、半分にしたカセットの後ろ側(蓋側でないほう)だけを削ればじゅうぶん。黄色は基板をちょっと削りました。
大きさがぴったりだったから、USBを抜き差しするときにも中身がずれない。だから固定の必要もなかったわ。
◆ 端子部分
カセットに開けた穴はこの2カ所だけ。でもマイクロUSBの穴を開けるために爪を1つ取らなきゃいけなかったの。だからしっかりとは閉まらなくなっちゃった。もう開ける必要はないから接着剤で止めちゃおうと思ったけど、今は ↓ こうしてる。
ヘアゴムでくくっちゃった。
これでじゅうぶんかもね。
スマートフォンにつないだらちゃんと充電することができました。
それに3.7vの電源としても電子工作とかで使うことができるのよ。
さあ、これでファミコンカセット筐体モバイルバッテリーチャージャーの完成 \∂.<🎀
作製・紹介はミラでした。
と、いつもならここで終わるんだけど、実はちょっと裏話があります。
でも危険を伴うからおおっぴらには紹介しないほうがいいかなって。
※ リチウムイオン電池は危険物です。どうか無茶しないでください。
実はこのバッテリーチャージャー、ジャンク屋さんで買ったときには正常に動作していませんでした。充電はどうやら正常にできているみたいなんだけど、出力(スマホを充電)ができなかったの。
だから保護者監修(監督)のもと、少しいじっちゃった。もちろん保護回路は使うわよ。
◆ 出力用のプラス側を直結。
まず充電用の回路は正常に動作していたので手をつけません。問題なのは出力ができないこと。LEDをテスター代わりにしてあちこち調べたところ、どうやらGNDはUSB出力端子までちゃんとつながってるみたい。だけどプラス電源は途中で道に迷ったのか出口に辿り着く前で行き倒れたのか、USB端子まで届いていなかったの。
そこでまず、リチウムポリマーのプラス端子とUSBの出力用端子を直結してみたの。危ないからここは保護者にやってもらった。
つないでみるとなかなかはんだで熱したところが冷えない。おかしいなと思ったらそれははんだの熱じゃなくて、回路が熱をもっていたの。思った通り、すっごく危険なことをしちゃった。
※ とっても危険です。
保護者のカタリはこうなることを警戒しながら作業していたから想定内だったみたい。あっという間にニッパで接続箇所をはんだごとカットしてトラブルを沈めちゃった。これを数秒間放っておいたら......想像するだけでも恐ろしいわね。
原因はUSBにつながる手前の回路に電気が逆流しちゃったこと。ダイオードで逆流を防ぐこともできるかもしれないけど、壊れている個所を無理につなぐ必要はない。一番安全なのは回路からまったく切り離して、USBの出力端子のみに直接つないでしまうこと。他にいっさい接触しなければただの電池のように出力できる。3.7vになっちゃうけどね。
そこで、USBの出力端子に接続している回路の銅板を接続箇所の辺りだけはがして、どこにも触れないように慎重に電池のプラス極と出力端子を直結した(カタリが)。これで充電も出力も行えるようになった。
それだけじゃないの。今まで使ってみたバッテリーチャージャーはスマホの充電を感知する機能があるらしくて、電子工作の電源としてそのまま使おうとすると電源供給を途中で止めちゃうの。安全装置が働くのかもしれない。だからバッテリーチャージャーを自由に使いたい(充電以外に出力装置にしたい)な、と思っていたの。そこで今回のこの直結が功を奏したというわけ。直結したから3.7vのリチウムイオン電池として電源としても使えるようになったのよ。
※ 自由に使えるようになったということは過放電のための安全装置が作動しなくなったということです。大変危険なことでもあるので、そのような使い方はおすすめしません。リチウム電池は間違えると燃えたり爆発したりしてとっても危ないです。私も保護者のいるときにしか扱いません。
スマホにつないだら無事に充電することができました。バッテリー自身の充電も、いっぱいになったところで自動的に止まりました。つまり過充電のための保護回路が正常に動作しているということね。これで3000mA/hという大容量の充電可能な3.7v電源を手に入れることができた。やったね (∂.<🎀/
でも同時に直結した回路が他の部分に接触して炎上しないか、スマホの充電に使いすぎて過放電で爆発しないか、常に気を付けなきゃいけなくなった。
やっぱりリチウムイオン電池は信頼できるメーカーのものを正しい方法で使うに限るわね。ちょっと怖かったな。
今回はおっかなびっくりカタリに頼ったミラでした。